糖化を防いで若々しさをキープする方法

「糖化」って聞いたことはあるけど、なんとなく体に悪そう…くらいに思っていませんか?

実は、糖化は老化を進める大きな原因のひとつ。

食事でとった糖が体のタンパク質と結びつくことで、シミ・シワ・たるみ、さらには生活習慣病のリスクまで高めてしまいます。

でも、糖化は普段の食事や生活習慣をちょっと工夫するだけで予防できます。

今回は、糖化が起こる原因や、今日からできる予防法をわかりやすく解説していきます!

糖化とは?

糖化とは、体の中で起こる「コゲ」のような現象のことです。

たとえば、トーストを焼くと表面がこんがり茶色くなりますよね?

これは、パンに含まれる糖とタンパク質が結びつき、熱によって変化した結果です。

実は、同じことが体の中でも起こっているんです!

食事でとった余分な糖が、体内のタンパク質とくっつくと、「AGEs(終末糖化産物)」という老化を進める物質が作られます。

このAGEsが体内に蓄積すると、肌のシワ・たるみの原因になったり、血管や臓器の老化を加速させたりすることが分かっています。

つまり、糖を摂りすぎないことが大切なのです。

糖が溢れる原因

糖化を防ぐには、そもそもなぜ体の中で糖があふれてしまうのかを知ることが大切です。

主な原因は次の4つです。

  1. 高血糖になるような食材を食べている
  2. 果糖ブドウ糖液糖を摂りすぎている
  3. AGEs(終末糖化産物)を多く含む食品を食べている
  4. 代謝が落ちている

①高血糖になるような食材を食べている

普段から白米やパン、麺類などの炭水化物をたくさん食べているという人は要注意です。

糖質を多く含む食材を食べ過ぎると、血糖値が急激に上がりやすくなり、糖化が進みやすくなります。

そこで、血糖値を急上昇させにくい低GI食品を選ぶことがポイントです。

また、食事の順番を変えるだけでも、血糖値の急上昇を防げます。

詳しくは以下の記事で解説しています。

②果糖ブドウ糖液糖を摂りすぎている

果糖ブドウ糖液糖は、清涼飲料水に多く含まれており、血糖値を急激に上げやすい成分です。

その結果、体内で糖化が進みやすくなり、老化や健康リスクを高める原因になります。

「ジュースは飲まないから関係ない」と思っていませんか?

実は、果糖ブドウ糖液糖はジュース以外の食品にもたくさん含まれているんです!

  • お菓子(クッキー・ケーキ・アイスなど)
  • 菓子パン・加工パン
  • ドレッシングやソース
  • インスタント食品や加工食品

普段何気なく食べている食品にも含まれていることが多いため、成分表示をチェックする習慣をつけることが大切です。

フルーツの果糖は問題ない

「果糖」と聞くと、「じゃあフルーツも控えたほうがいいの?」と思うかもしれませんが、フルーツに含まれる果糖は問題ありません。

厚生労働省も、適量(200g程度)のフルーツなら健康に良いと推奨しています。

③AGEs(終末糖化産物)を多く含む食品を食べている

次のような食品にはAGEsが多く含まれています。

  • ファーストフード(ハンバーガー・フライドチキンなど)
  • ピザ・ベーコン・ソーセージなどの加工肉
  • 揚げ物・焼き肉・グリル料理

これらの食品はAGEsが多く、糖化を進める原因になりやすいため、食べる頻度には気をつけたいところです。

AGEsは調理方法でも増える

AGEsは高温調理によって増加します。

たとえば、同じ食材でも調理法によってAGEsの量が変わります。

  • 蒸す・茹でる → AGEsが少ない
  • 焼く・揚げる → AGEsが多い

そのため、調理法を工夫するだけでもAGEsの摂取を抑えられます。

揚げ物や焼き物ばかりでなく、蒸し料理や煮込み料理を取り入れると良いでしょう。

外食やコンビニ食にも要注意

現代の食生活では、外食やコンビニ食を通じてAGEsを摂りすぎている傾向があります。

  • ファーストフードや加工食品にはAGEsが多い
  • コンビニ食品は高温調理されたものが多く、果糖ブドウ糖液糖も含まれがち

AGEsの摂取を減らすためには、できるだけ自炊を増やし、加工食品の頻度を減らすことが大切です。

④代謝が落ちている

糖の摂取量を控えていても、代謝が落ちていると糖化しやすくなることが分かっています。

代謝が低下すると、エネルギーとして使われるはずの糖が余りやすくなり、そのまま糖化を引き起こす原因になってしまいます。

「食生活には気をつけているのに、なぜか糖化が気になる…」という場合は、代謝の低下が関係している可能性があります。

代謝と糖化の関係については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

糖化を防ぐ栄養素を取り入れよう

糖化を防ぐためには、糖化しやすい食事を減らすことが基本ですが、糖化を阻害する栄養素を積極的に摂ることも大切です。

最後に、糖化を抑える働きがある栄養素を紹介しますので、食事やサプリメントで意識的に取り入れていきましょう。

マンゴスチン

マンゴスチンに含まれる成分には糖化を阻害する作用があることが分かっています。

サプリメントとしても販売されているので、糖化対策の一つとして取り入れるのも良いでしょう。

ビタミンC

ビタミンCには、糖化を防ぐ強い抗酸化作用があります。

ある研究では、4週間にわたり1,000mgのビタミンCを摂取すると、糖化が約50%減少したという結果が報告されています。

美容や慢性疾患の予防のためにも、1日1,000mg以上を目安に摂取するのが理想です。

食事からの摂取だけでは十分な量を摂りにくいため、サプリメントを活用するのもおすすめです。

レスベラトロール

レスベラトロールは、赤ワインやブドウの皮に含まれる成分で、AGEs(終末糖化産物)の蓄積を抑える働きがあります。

お酒を飲むなら、甘いカクテルやビールよりも、糖質の少ない赤ワインを適量楽しむのもひとつの方法です。

ただし、飲みすぎには注意しましょう。

スルフォラファン

スルフォラファンは、ブロッコリースプラウトなどのアブラナ科野菜に多く含まれる成分で、糖化ストレスを軽減する働きがあります。

とくに、ブロッコリースプラウトは通常のブロッコリーの20倍以上のスルフォラファンを含むため、糖化対策に最適な食材です。日々の食事に取り入れると良いでしょう。

その他のAGEs阻害成分

以下の成分も、糖化を抑える働きがあるとされています。

  • ケルセチン:玉ねぎ、リンゴに多く含まれる抗酸化成分
  • アスタキサンチン:サーモン、エビ、カニなどの赤い色素成分で抗糖化作用がある
  • カルノシン:鶏肉や魚に多く含まれ、AGEsの生成を抑える
  • タウリン:貝類や魚に多く含まれ、糖化ストレスを軽減する

糖化対策は「食事+栄養素」で強化しよう

糖化を防ぐためには、まず糖化しやすい食事を控え、できるだけ自炊を増やすことが基本です。

そのうえで、糖化を抑える栄養素を意識して摂ることで、より効果的に予防できます。

日々の食生活を少し工夫するだけで、体の糖化は抑えられます。

今日から意識して、健康的な体を目指していきましょう!