毎日の食事は、呼吸にまで影響しています。
そして、呼吸だけでなく骨や腎臓、さらには腸内環境にまで関わってくるのです。
この記事では、呼吸と食事の意外な関係を解説していきます。
栄養状態が呼吸を変化させる
コンビニ食や外食が多い現代の食生活は、呼吸のリズムにも影響を与えます。
加工された糖質や肉類中心の食事が続くと、体内では酸性の代謝物が増えやすくなります。
体はこれを中和しようとして、さまざまな調整を行うのです。
そのひとつが、呼吸による二酸化炭素の排出です。
二酸化炭素は体内で酸性として働くため、排出することで体内のバランスを整えようとします。
その結果、呼吸が浅くなるのです。
呼吸の乱れが続くと、「なんとなく疲れやすい」「午後になると集中できない」といった不調につながります。
食事と呼吸、一見関係ないように見えて、実は深くつながっているのです。
呼吸に影響を与える食品
呼吸に影響を与える食品を見ていきましょう。
- 酸性の代謝物が増える食品
- アルカリ性の代謝物が増える食品
これらはどちらもバランスよく摂取することが大切です。
酸性の代謝物が増える食品
リンや硫黄を多く含む食品は、体内で酸性の代謝物を生みやすくします。
身近なものでは、ご飯やパンなどの主食がそうです。
とくに注意したいのは、コンビニ弁当やインスタント食品などの加工食品。
これらには、添加物由来のリンが多く含まれています。
また、お肉や魚、卵などのたんぱく質を多く含む食品も、体を酸性に傾けやすいと言われています。
現代人の食生活は、こうした酸性食品に偏りがちなのです。
アルカリ性の代謝物が増える食品
一方、以下のようなミネラルを含む食品は、体をアルカリ性に傾けやすい性質があります。
- カルシウム
- マグネシウム
- カリウム
- ナトリウム など
これらのミネラルは、野菜・きのこ・海藻などの食物繊維が豊富な食材に多く含まれています。
体内の酸性度を調整してくれる存在です。
呼吸の変化が体に与える影響
呼吸の変化が体に与える影響は、実は呼吸だけじゃないんです。
- 骨からカルシウムが奪われる
- 結石形成のメカニズムと予防の重要性
骨からカルシウムが奪われる
体のpHバランスが酸性に傾くと、体は骨からカルシウムを取り出してしまいます。
骨は体内最大のカルシウム貯蔵庫。
体はバランスを保つために、骨からアルカリ性のミネラルを引き出して血液に放出するんです。
加工食品や外食が多い生活では、気づかないうちに骨からカルシウムが失われ、骨密度が低下しやすくなります。

将来的に骨粗しょう症のリスクが高まる可能性も。
とくに女性は、40代を過ぎるとホルモンの変化で骨がもろくなりやすいため、意識的なケアが大切です。
結石の引き金になる
骨から流れ出たカルシウムが、リンなどの酸性ミネラルと結合すると「リン酸カルシウム」という物質ができます。
これが尿の中にたまり、やがて結石となって腎臓や尿管に現れるのです。
実際、結石の9割以上はリン酸カルシウムやシュウ酸カルシウムが原因とされており、加工食品に多く含まれるリンの摂りすぎが一因と考えられています。
「たかが食事」と思っていた毎日の選択が、じつは将来の健康リスクにつながっているかもしれません。
カンジダと結石の意外な関係
カンジダは真菌(カビの一種)で、腸内環境が乱れると異常増殖します。
- 腸内環境が乱れるカンジダが増える
- 腸の中で「シュウ酸」という物質が作られる
- カルシウムと結合して「シュウ酸カルシウム」になる
シュウ酸カルシウムは、結石の元になる物質です。
つまり、腸内環境の乱れが結石のリスクにもつながってしまうのです。
もし、カンジダ感染が疑われるような場合は、医療機関での診断と治療を受けることをおすすめします。
栄養バランスで呼吸が変わる
呼吸の乱れを改善するには、食事のバランスがとても大切です。
とくに意識したいのが、酸性に傾きやすい食品とアルカリ性ミネラルを含む食品のバランスです。
お肉や加工食品ばかりの食事が続くと、体内が酸性に傾きやすくなり、呼吸が浅く・速くなる原因に。
だからこそ、野菜・きのこ・海藻など、食物繊維とミネラルが豊富な食材を、毎食に少しずつ取り入れていきましょう。
まとめ:呼吸は毎日の食事から始まる
コンビニ弁当やインスタント食品が中心の生活では、体内が酸性に傾きやすく、呼吸も浅く速くなりがちです。
逆に、野菜や海藻などの食物繊維を増やすことで、バランスが整いやすくなり、呼吸も安定します。
また、これは呼吸の改善だけでなく、結石の予防にもつながります。
まずは今日、いつもの食事に野菜や海藻を一品プラスすることから始めてみましょう。