毎日何気なく食べているものが、私たちの体をつくり、健康を左右します。
どんなに運動を頑張っても、どんなに睡眠をしっかりとっても、食事の質が悪ければ、理想の体や健康には近づけません。
そこで大切なのが、「何を摂るべきか? そして、何を控えるべきか?」を知ることです。
この章では、健康的な体をつくるために「なるべく控えたい食品」と「積極的に摂りたい食品」について解説します。

食事選びの基準を理解し、無理なく取り入れられる方法を、一緒に見つけていきましょう!
なるべく控えたい食品
なるべく控えたい食品とは、以下の3つの基準に該当するものです。
- 発がん性のあるもの
- 炎症を促進するもの
- 食欲を増進させるもの
これらは健康的な体づくりの妨げになるため、できるだけ控えるようにしましょう。
具体的には、以下の食品が該当します。
食品の種類 | 食品 | 代替例 |
---|---|---|
アルコール | ワイン、日本酒、ビールなど | 水 |
加工肉 | ベーコン、ハム、ソーセージ、サラミ | 魚介類、大豆、鶏肉 |
揚げ物 | フライ、天ぷら | オーブン、生、蒸しもの、茹でもの |
トランス脂肪酸 | マーガリン、ショートニング、植物油脂など | 可能であれば摂取しない |
砂糖 | 白砂糖、黒糖、グラニュー糖など | 蜂蜜、みりん、羅漢果、アガベシロップ |
人工甘味料 | 砂糖、ブドウ糖、果糖、人工甘味料 | 100%天然果汁ジュース |
乳製品 | 牛乳、チーズ | 成分無調整豆乳、ヨーグルト |
小麦 | パン、ラーメン、パスタなど | えんどう豆パスタ、玄米パスタ、玄米パンなど |
積極的に摂りたい食品
一方で、積極的に摂りたい食品は以下の基準で選びましょう。
- 栄養素が多いもの
- 高MAC食(発酵性食物繊維を含む食品)
発酵性食物繊維(MACs)のことで、腸内細菌に届く炭水化物を指します。
高MAC食を摂ることで腸内細菌のバランスが整い、栄養をしっかり吸収できるようになります。
例えば、次のような食品です。
食品の種類 | 食品 |
---|---|
果物 | みかん、りんご、イチゴ、バナナ、パイナップル |
キノコ類 | 干し椎茸、エノキ、舞茸、しめじ、きくらげ、松茸 |
野菜類 | 自然薯、オクラ、ブロッコリー、モロヘイヤ、プチトマト |
香味野菜 | にんにく、生姜、ネギ、大葉 |
海藻類 | めかぶ、わかめ、昆布、もずく、あかもく、海苔、あおさ |
発酵食品 | 豆乳ヨーグルト、味噌、ぬか漬け |
玄米 | 玄米ごはん、玄米パスタ、玄米パン |
そば | 十割の田舎蕎麦 |
魚介類 | 魚、タコ、イカ、しらす、貝類 |
大豆 | 納豆、もめん豆腐、おから、枝豆、きなこ |
鶏肉 | むね、ささみ、もも(皮は除く) |
適切な食材を選ぶことで、食欲のコントロールがしやすくなり、健康的な食生活を続けやすくなります。
食事選びの考え方
とはいえ、最初から完璧にする必要はありません。
無理なく続けられるよう、以下のようなバランスを意識してみましょう。


- 土台となる食事(多ければ多いほど◎)
-
- 玄米
- きのこ類
- 野菜類
- 果物
- そば
- 香味野菜
- 発酵食品
- 海藻類
- 魚介類
- 大豆
- 鶏肉 など
- 忙しい日やちょっとしたイベントのとき(週に2〜3食以内)
-
- アルコール
- 脂っこい外食
- コンビニご飯
- 砂糖
- 乳製品
- 人工甘味料
- 小麦
- 加工肉 など
- 特別な日や自分へのご褒美として(週に1〜2食以内)
-
- ジュース
- スナック菓子
- 菓子パン
- ハンバーガー
- ラーメン
- ケーキ など
ワーク:食事の見直しを始めよう
ここまでで、なるべく控えたい食品と積極的に摂りたい食品について理解していただけたと思います。
次は、具体的にご自身の食事を振り返り、改善のヒントを探してみましょう。
以下の質問に答えてみてください。



書き出してみることで、改善ポイントが明確になります。
問①:摂りすぎている食品は何ですか?
例:加工肉、揚げ物、ケーキやアイスクリームなど
問②:避けられそうな食品はどれですか?
例:アルコール、トランス脂肪酸を含む食品など
問③:増やしていけそうな食品は何ですか?
例:野菜、果物、全粒穀物、高MAC食(大豆、オートミールなど)
まずは書き出した内容から、ひとつでも取り組める項目を選び、今日から実践してみましょう!